「もうすぐ絶滅するという煙草について」

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作家と煙草、ユーモアとペーソス溢れる42篇!
(「BOOK」データベースより)

地球上のすべての生物の、およそ99%はすでに絶滅しているという話を聞いたことがあります(ソース不明)

いま現在でも多くの生物が絶滅危惧種として扱われ、30,178種の野生生物が保護対象となっているそうです(こっちのソースはWWF)

であるならば、2022年のいま世界中で迫害され、絶滅寸前となっている喫煙者についてもスマトラサイやオランウータンと同様に、保護されて然るべき存在だと思うのワタシ。

…というと「有害な煙を撒き散らかすタバコ呑みなんて絶滅したっていーんだよクソカスが」と言われそうですね。私を含む喫煙者は肩身が狭い。

私さくらは喫煙を始めて30年以上のベテラン選手ですが、年々喫煙者のお仲間が減少していくにつれ、とうとう現在の職場では喫煙者が私一人になってしまいました。あー肩身が狭いわー。

そりゃ知っていますよ。喫煙が有害だってこと。自分だけでなく周囲にも健康被害をもたらす可能性があるってこと。

「いま喫煙してるのはバカだけだよね」

上記の台詞は、タバコの話題が出るたびに私自身が自虐的に発するセリフです。

喫煙者たちは自らの悪癖について自覚し、しかしその悪癖を治そうとせず(治せず)自らの愚かさを自虐的に語るより他にすべなし。

この「もうすぐ絶滅するという煙草について」も同じ。

世のタバコ呑みって、みんなドM

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「もうすぐ絶滅するという煙草について」は、これまで日本の作家たちがタバコと喫煙について語ったエッセイをチョイスしてまとめた本です。金はかかるが手間はかからない、そんな本。

大きくは3部にわかれておりまして、第1部は芥川龍之介や夏目漱石などの文豪、浅田次郎やあさのあつこなどの現代作家、等々が「タバコの喜び・利点・思い出」について語るタバコ礼賛ゾーンです。あ、中には喫煙者だけでなく非喫煙者もまじってます。

第2部は喫煙者から見た嫌煙運動について。第2部に登場しているのは筒井康隆などですね。そういえば筒井康隆は『最後の喫煙者』って短編を書いていて、あれもう1回読みたいんですけどどこに収録されてましたっけ。

第3部は禁煙について。成功した人もしなかった人も、それぞれに自らの禁煙体験について語っています。

面白い文章もあれば、つまらない文章もある。

身につまされる文章もあれば「えー、そうかぁ?」と、首をかしげたくなる文章もある。

それはどんなアンソロジーでも同じではありましょう。

しかしながら、私はどうしても、この本に納得いかない点があるんです。

編者 キノブックス編集部

…の、誰?

アンソロジーをまとめるには、世の中にある数多の作品(発表・未発表問わず)の中から、編者が「この作品はアンソロジーに含めるのにふさわしい」とチョイスするわけですよね。

その編者の「視点」がわからないのです。

まえがきでも良い。あとがきでも良い。章ごとの幕間の、ほんのひとことでも良い。誰が何の意図で、何を伝えたくてそれぞれの作品をチョイスしたのか。

編者として個人名が書かれていればベストですが、編集部という集合体でもこの際かまわない。でも1冊の本を作り上げるのならば、作った人の「熱」を感じたいと思うのは、読者のワガママなんでしょうかね?

と、ここまで書いて理由を思いついたような気がするようなしないような。

この本を編纂した編集者さんが喫煙者であろうと非喫煙者であろうと、反対側の立場から非難を浴びせられるのは必至。この本を読むのはおそらくはほとんど喫煙者であろうし、非喫煙者が嫌煙の立場で編纂したら売れる筈がない。だけど喫煙者がタバコ礼賛の立場で編纂したならば、この本自体が非難の対象になる可能性もあり。

どっちの立場も取れない身としては、沈黙は金とするしかなかったのでしょうか。

私としては、どっちの立場でも良いから自らの理念を明らかにして欲しかったのですけどねぇ。喫煙者も非喫煙者も、多方面に配慮しなきゃいけない時代で面倒なことでありますねぇ。

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レビュアー: さくら
さくら
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