「埼玉県民にはそこらへんの草を食わせておけ! 」
ネット上を震撼させた衝撃の埼玉ディス作品、ついに復刊!
(Amazon内容紹介より)
まっ、まっ、魔夜峰央~!
埼玉県民に刺されるぞ!
魔夜峰央といえば「パタリロ!」が有名。『クックロビン音頭』を歌える私はパタリロ!のリアルタイムユーザーよ。
しかしながら、魔夜峰央がこんな漫画を描いていたとは全く知りませんでした。
そして、何故か2016年の今「翔んで埼玉」が流行しているという摩訶不思議。
娘がクラスの同級生から借りてきたので、読んでみました。
「三越は東京都民の行く所だ!埼玉県民は星友へ行け! 」
「ああいやだ!埼玉なんて言ってるだけで口が埼玉になるわ!」
「死ぬ前に一度、山手線に乗ってみたかった…」
「埼玉狩りだーっ!」
いわれなき差別を受ける埼玉県民。
埼玉出身を隠し、東京都民に偽装して生活する人々。そして、隠れキリシタンのように迫害される面々。
彼等を救うのは幻の埼玉県民・埼玉デューク。デュークは今どこに?!そして埼玉県民の安寧の日はやって来るのか?!
…ってー!
魔夜峰央、この命知らずが!
埼玉県民にマジ刺されるよ。
発表当時、作者の魔夜峰央自身も埼玉に在住していたそうです。
なので自嘲ネタというか、身内いじりのお遊び漫画として埼玉県民の間では捉えられているようです。
にしても度が過ぎるほどのこきおろしっぷりで、これを笑って看過する埼玉県民の心の広さはマジはんぱない。懐の深さに脱帽ですわ。
とはいえ、実は作品中で埼玉よりももっとけなされているのが茨城県。
常磐線と呼ばれるローカル線に乗って三日三晩無人の荒野を走り続けたところにある、人間の住んでいるとは思えない荒廃しきった寒村。それが茨城の県庁所在地、水戸。
納豆しか産出しない土地。
死ぬ前に白いマンマをお腹いっぱい食べるのが茨城県民の夢。
「気の弱い女性は地名を聞いただけで卒倒してしまう」茨城。
魔夜峰央が茨城在住でもないのに、埼玉よりもさらに格下扱い。
埼玉県民より先に、茨城県民に刺されるな。私だったら、刺すよ。
ちなみにこの漫画、ただの埼玉dis漫画だとお思いでしょうか?
実はこの漫画が恋愛マンガだとは、読む前には予想だにしないであろうな。
「あなたが埼玉県民でもいい!あなたについていきたい!」
麗(埼玉県民・男)と百美(東京都民・女)の、まさかの“ロミオとジュリエット”
この絵で、このネタで、この話で、“ロミオとジュリエット”を描こうとは。
魔夜峰央は埼玉県民からも、茨城県民からも、墓から甦ったシェークスピアからも刺される危険性がある。
『男は閾を跨げば七人の敵あり』命冥加あれ、魔夜峰央。