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伊東ひとみ「キラキラネームの大研究」

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苺苺苺と書いて「まりなる」、愛夜姫で「あげは」、心で「ぴゅあ」。珍奇な難読名、いわゆる「キラキラネーム」の暴走が日本を席巻しつつある。バカ親の所業と一言で片づけてはいけない。ルーツを辿っていくと、見えてきたのは日本語の本質だった。それは漢字を取り入れた瞬間に背負った宿命の落とし穴、本居宣長も頭を悩ませていた問題だったのだ。豊富な実例で思い込みの“常識”を覆す、驚きと発見に満ちた日本語論。
(「BOOK」データベースより)

ここ数年来、世間ではキラキラネームとか、DQNネームとか、子供への奇抜な命名が大いに話題になっているのは皆様ご周知の通り。
新聞やテレビで、子供の虐待死がニュースになる度に、亡くなった子供の名前を見て『さもありなん…』と感じる事も多し(失礼)
特に事件じゃなくても、バラエティやワイドショー等々、テレビの画面に映る子供の名前をテロップで見て、妙になまぬる~い気持になってしまうことも常々(重ねて失礼)
 

はてさて。一体何がどうして、子供の名前がこんなに“夜露死苦”的な流行りになってしまったのかな?
 

そんな疑問を抱いたお方が、ネットからお役所書類から文献から総ざらえでひっくり返して、キラキラネームとがっぷり四つに組んだ取組が「キラキラネームの大研究」です。
どすこーい!

今や、「子供の名前ランキング」の上位、すなわち全国でメジャーな名前にも、読み方がわからないキラキラネームがランクインしている時代なのである。むしろ難読名のほうがスタンダードになっているとさえ言っていい。
もはや単純に、「キラキラネーム=元ヤンキーの非常識な親がつける名前」と決めつけることはできそうにない。

「キラキラネームの大研究」では、現代のキラキラネームのジャンル分け、意図せずしてキラキラネームになってしまう方程式、時代ごとの奇抜な名前、果ては今のキラキラネームが誕生するに至った“漢字感の断層”まで、一冊丸ごとキラッキラしています。
あ、ちなみにね、今じゃ古臭いシワシワネーム(と呼ぶらしい)と呼ばれそうな『和子(かずこ)』さん、貴女もその昔はキラキラネームと同じ無理読みから生まれた名前らしいですわよ。
 

しかしながら、私がこの本を読もうと思った最大のきっかけは、著者 伊東ひとみさんのとある疑問にありました。
 

光宙(ぴかちゅう)は存在するか

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キラキラネーム(DQNネーム)の代表例として挙げられる光宙(ぴかちゅう)くん。いわずとしれたポケモンのキャラクター名ですね。
あの光宙(ぴかちゅう)くんって、本当に子供がいま日本に居るの?それとも都市伝説なの?と、伊東ひとみさんは考えました。
うんうん、ひとみの気持ち、すっごい良くわかる~。わたしもそう思ってたし~。(←女子会風に)
 

インターネットで光宙(ぴかちゅう)くんの名前が取り沙汰された2001年9月あたりから調査した結果、伊東ひとみさんは(断定はできないまでも)とりあえずの結論を出しています。
知りたい?あなたも知りたいでしょう?
知りたい人は本を読んでちょうだいな…と言いたいところですが、ここはひとつ特別サービスで結論だけ書いちゃいましょう。
 

江戸時代の名家“勘解由小路”家の八代目。1800年代あたりにいらした方で『勘解由小路光宙』さんという方がいらっしゃいます。
もちろん光宙の読み方は“ぴかちゅう”ではありません。“みつおき”さん。
 

この方のお名前を、ふざけて『いまだったら“ぴかちゅう”とでも読んじゃうんじゃないの?』と冗談のタネにされていたのが、そもそものはじまりのようです。
つまり、2017年現在、キラキラネームの光宙(ぴかちゅう)くんは実在せず、都市伝説である可能性が高いと。
 

いやそれならそれで良いよ。その方が良い。『良かった。病気の子供はいないんだ』(byジョニーウォーカー黒ラベル)的な安心感。マジで存在したら、絶対子供グレるから。
ああマジといえば、私の知り合いの知り合い(つまり他人)の子供には『本気と書いてマジと読む』のマジくんは実在しますけどね。それも、どうかと。
 

「キラキラネームの大研究」のおかげで、私が長年抱いていた疑問が解消されたのは誠に喜ばしい限り。サンキューひとみ。
光宙(ぴかちゅう)の謎は明かしてしまいましたが、それ以外にも楽しいキラキラの旅は続きますので、キラキラの森に興味がおありの方は、どうぞひとみちゃんと深い森にお出かけあそばせ。
 

そして皆様にお願い。
『光宙(ぴかちゅう)くんは実在するよ!』の証拠をお持ちの方は、是非さくらか伊東ひとみさんまでご一報下さいませ。
ドキドキ、キラキラしながら待ってます。

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