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ビアトリクス・ポター「こわいわるいうさぎのおはなし」

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こわいわるいうさぎが、おとなしいうさぎのにんじんを横取りしました。しかしそこに猟師がやってきて、こわいわるいうさぎに向かって鉄砲をかまえ―――ずどん! こわいわるいうさぎは、どうなってしまったのでしょう? 担当編集者の幼い娘の、「ピーターラビットはいい子すぎるから、今度はほんとうに悪いうさぎの話が読みたい」という注文にこたえて作られたお話です。
(福音館書店_内容紹介より)

今年のはじめ、NHKのドラマ「ハムラアキラ」で若竹七海の「悪いうさぎ」がドラマ化されておりましたね。

2020年5月現在、既にして過去の話…最近のご時勢を鑑みるに、このドラマが放送されていたころはすいぶんとのんびりした時代であったなあと隔世の感…。

で、いまさらなんですがね。
「悪いうさぎ」と言うならば、もっともっと悪いうさぎがいた筈じゃないかと。
ピーターラビットシリーズにも「悪いうさぎ」がいた筈じゃないかと思いまして。
久方ぶりにピーターラビットシリーズの「こわいわるいうさぎのおはなし」を読み返してみようかと思う所存でございます。

タイミングを逸してるとか、そーいう感想は却下です。

「こわいわるいうさぎのおはなし」の主人公はうさぎ。ほらピーターラビットのシリーズですから。たまにはねずみとかも登場しますけど基本的には兎メインで。

このうさぎ、わっるーいんですよ。こっわーいんですよ。
作者のビアトリクス・ポター曰く、ピーターラビットがあまりにも良い子なのでつまらない、極悪ウサギの話が読みたいという読者の要望に応えて書いたそうです。

ただピーターラビットが良いうさぎかどうかは…私にはわからない…アイツただの畑を荒らすヤンチャうさぎじゃないの?そんな良い子ちゃんのエピソードあったかなあ?

ピーターラビットシリーズの絵本を全て読破していれば分かるのかもしれませんが、ほんの数冊読んだだけの人間にはわかりませんのよごめんあそばせ。

本題に戻り、怖い悪いうさぎちゃん。
良いうさぎちゃん(ピーターラビットに非ず)がニンジンを食べているのを見て。

わるいうさぎは、じぶんも にんじんが たべたくなりました。

良い子のピーターラビット(多分)であれば、良い子のうさぎちゃんに「ちょーだい」とお願いするのかもしれません。あれね。しまじろう的なおねだりの推奨手段ね。

けれども、わるいうさぎは「ください」などとはいいません。いきなり、にんじんをよこどりします!

わっるーい!

おまけに、いいうさぎを とてもひどく ひっかきました。

わっるーーーーい!!!

極悪非道ーーーー!!!

ニンジンをカツアゲしたヤンキーうさぎは、良い子のうさぎちゃんが泣きながら去っていった後のベンチに腰掛け、ゆうゆうとニンジンを食べ始めました。

そこにやってきた猟師さん。
「あれあれ、あそこにいるのは何だろう?」
原っぱに何かがいるのを見つけて、鉄砲で撃ってみました。

いや、また、猟師もどーよ!?対象物の特定も出来てないのにいきなり鉄砲撃っちゃうの!?もし人だったらどうするおつもり!?

で、怖い悪いうさぎはどうなったのかといいますと。

すると、こんなことになりました。

すると、こんなことになりました。

けれど、そのひとが、ベンチのそばにかけつけてみると、そこにあったのは こんなものだけでした。

…シッポ?
…シッポなくして、痛くないの?

残されていたのはシッポではなく、ウサギのフカフカの毛の束。
怖い悪いうさぎは毛をむしられて(弾丸1発でどうして毛が抜けたのかは謎)ツンツルテンになってその場を逃げていきましたとさ。

とっぴんぱらりのぷう。

…はて。

ピーターラビットシリーズのリアルタイム愛読者は、この「こわいわるいうさぎ」の怖い悪いうさぎで、はたして満足したのでしょうか。

刺激を求めちゃうお年頃の私としては(ヤメロ)怖い悪いうさぎと名乗るならば、ニンジンのカツアゲだけじゃなくてもっとヤバいことやって欲しいような気がしますけど。

100年前ならいざしらず、令和の御代の21世紀の今、この程度じゃ「悪いとは言えねーな、小猫ちゃん」ってとこですね。小猫ちゃんじゃなくて小兎ちゃんですけど。

令和の世にふさわしい、もっと怖い悪いうさぎ…たとえばヤクザとか、覚せい剤とか、買春とか、横領とかすれば、世間が納得できるほどの怖い悪いうさぎになれますかね?

問題は「兎」の限界値ってところなんですけど。
「覚せい剤やめますか、それとも人間やめますか」と言っても、ウサギは既に人間をやめている(元々か)

ビアトリクス・ポターさん、どうしましょ?
覚せい剤やめますか、それともウサギをやめますか。

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