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おおたとしまさ「もし中学受験で心が折れそうになったら」

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受験の価値は、合否だけでは決められない!中学受験最後の5カ月間をどう過ごす?ある一人の塾講師が見た、受験を戦う小学生たちの物語。
(「BOOK」データベースより)

やべ。
久しぶりにこの本を読み返したら、不覚にも涙がにじんでしまった。
きゃー、はっずかしー。誰も見てないけど。
 

Amazonの購入履歴によると、私がこの本を購入したのは2013年の12月でした。
そう、ウチのお嬢ちゃんが中学受験直前期で、まさに母の「心が折れそうになった」あたり。
いやー、藁をもすがるポチッとな!ですね!
 

そして今、2017年1月末。
さくらが住まう東京都では、2月1日が中学受験解禁日なので、東京砂漠の中学受験生を持つご家庭では、心がピッシパッシ折れまくっていらっしゃるお母様も多いことでしょう。
そんなお母さんにはこの本を!
とか言っても、今からこの本をAmazonポチっても、配送される頃には試験がひととおり終了しているというオチ。
そもそも、試験前最後の週末に、母がのんびり読書なんてしている暇はなさそうな、そんなオチ。
タイミング悪いじゃんって?意味ないじゃんって?
いえいえ、効率と結果だけが価値ではないのよ。
この本が教えてくれるのは、そういうことです。

この本は、小六の秋以降、中学入試を直前に控えた親子と塾講師の物語です。成績不振、親子の葛藤、志望校の悩み、転塾騒動…登場人物はみな「どうして思い通りにならないのか」とイライラを募らせ、悩み、落ち込み、ときに視野が狭くなって、パニックに陥ります。
小六の親子であれば、多かれ少なかれ、この物語の中に、自分の分身を見出してくれるのではないかと思います、そして、自分と同じ悩みや葛藤や不満、不安を抱える分身を、一歩引いた第三者の立場から眺めることで、視野が広がり、悪循環にはまるのを防げるのではないかと思います。小五以前の親子であれば、将来高い確率で起こるであろうことを、疑似体験し、備えることができるようになるのではないかと思います。
そういう思い出、中学受験というテーマを、あえて物語として描きました。

タイトルに釣られて、これを読んで受験直前期のストレスを軽減させようと目論むお母さんがいらしたら、ひとつ訂正しておきましょう。
ちなみに私もその一人です。ナカーマw
 

「もし中学受験で心が折れそうになったら」はメンタルトレーニングとかマインドフルネス技術のハウツー本ではないので、この本を読んでも、直接的に心の安寧を得ることはできません。
目次では『もし志望校選びで迷いが生じたら』とか『もしお試し受験で不合格になってしまったら』とか、章タイトも一問一答マニュアルのようにアオっていますが、そもそもこれ、小説なんでね。内容としては章タイトルに即しているけど、ま、話の流れでね~くらいに見ておいてください。
 

直接的に役立てるハウツー本では決してないんだけど、じゃあ役に立たないのか?って訳じゃない。
 

だって、この本を手に取ろうって人は、もれなく中学受験生の母(あるいは父)。
彼等が悩まない訳、あります?
『友達と遊べないなんて可哀そう』とか『晩ご飯がいつもお弁当なんて』とか『受験ビジネスにひっかかってる』とか、そりゃ言われなくても分かってる。
ネガティブ要素ばかりに目が行ってしまって「心が折れそう」になったら。
 

そういう人に、この本を読んで欲しい。
あなたたちの選択は間違っちゃいないって、肯定してくれます。
認めたい。肯定されたい。自分たちが充足されないと、子供を認めて肯定する事も、出来なくなっちゃいますからね。
当の受験生本人のためにも、親が読んでほしい本です。

「中学受験という、やらなくてもいいことに、みんなわざわざ挑戦することを選んだ。どんなに努力をしても、報われないかもしれない危険な挑戦から最後まで逃げず、戦い抜いた勇気は、それ自体が財産だ。

中学受験直前期の子供たちよ。そしておとうさん、おかあさんよ。
今あなたたちは、既にして大きな財産を持ってる。
週が明けたら、さあ出陣だ。大きな大きな、桜が咲きますように!

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