見方を変えたら、世界が変わる。ハリネズミくんは、とげとげした自分のハリがきらいでした。「もっとふわふわだったらいいのに」。けれど、あるきっかけから、そのハリでマフラーを編んでみることにしたのです。それは『おくりもの』となって、森をめぐっていき…。自分の中の“きらい”を“好き”に変える、知恵と優しさあふれる一冊です。
(「BOOK」データベースより)
あー可愛い。可愛いわよう。
ウサギ→羊(ぬいぐるみ)ときて、今度はハリネズミちゃんなのね。
いいわあ。素敵よ。可愛いわあ。
「おどりたいの」からすっかり豊福まきこさんの愛好家になった私。こちらが「おどりたいの」「わすれもの」から続く(出版は逆)3冊目でございます。
それで、すでに4冊目の発行を待ち望む私よ。豊福さん、せっせと執筆活動頑張ってください。
「おどりたいの」のウサギを超える暴力的な可愛らしさを!ブブカを超えて!
さて今回の主役はハリネズミくん。
ハリネズミくんはその名の通りハリがございますから、森の仲間たちとハグやら軽いキスやら致しかねます。刺さるからね。
ハリネズミくんは じぶんのハリが きらいでした。
「もうちょっと ふわふわだったら いいのにな…」
森の仲間たちからちょっと外れ者気分で、自己嫌悪に陥るハリネズミくん。
そのハリネズミくんをなぐさめるクマさんが、大人でとっても素敵なんですよ。精神年齢がオトナで包容力のあるタイプ。言うなればドカベンの山田太郎的なクマさんとでも申せましょうか。
THE・包容力。
クマさん案外モテるかもしれない。かもしれない程度。
そういって うつむくと クマさんが となりに
すわって いいました。
「ぼくも からだが おおきすぎて いやだなと
おもうことが あるよ。
はしるの おそいし、すぐ おなか すいちゃうし」
いやいやいやいや、クマさんあなた遅くない。決して走るの遅くないから!
クマ(ヒグマ・ツキノワグマ)の時速、なんと40㎞とか50㎞とか言われてるらしいですよ。人間追いつけない。クマに襲われたら走って逃げるなんて無理無理。
ついでに申し添えますと、実際にはハリネズミは冬眠しないらしいです。
ペットとして飼われているハリネズミも冬眠させちゃいけないんだってさ(今調べた)。
ハリネズミの冬眠は、寝てるわけじゃなく仮死状態になってるらしいです。ハリネズミをペットにしている方ご注意ね。
さらに申し添えますと、「おくりもの」のなかではクマさんは冬眠せずに冬中起きているのですが、あれ?クマの方が本来は冬眠するんじゃなかったのかな?
いやでもクマの種類によっては冬眠しないらしいし…ってことは絵柄じゃわかんないけど、クマさんは実はマレーグマ…それともホッキョクグマ…まさかジャイアントパンダ…?
重箱のスミをつつくような真似は止めましょう。いいんです。ここはまきこワールドだから。まきこワールドではクマは越冬をしてハリネズミは冬眠するんです。可愛いは正義。
「ぼくの ハリにも できることが あるのかな…?」
クマさんのなぐさめを機に、ハリネズミくんは自分ならではのお友達のなりかたを考えました。ここらへん道徳的。子供向け絵本ですし教育的。
ハリネズミくんが森のお友達に何をしたかってのは、内緒です。
内緒にするほどのビックリではありませんがね。
どうしても知りたいって人には、ページ半ばまで我が娘の発言を。
「その針か!」
針と言ってもいろいろありますが。
まぁとりあえず、それで森のお友達と何やらかにやら交流し、満足して冬の眠りについた(仮死状態…なの?)ハリネズミくん。
冬が毎年やってくるように、春も毎年やってきます。
はるの あしおとが きこえて きました。
ハリネズミくんが めをさますと まどのそとが
いつもより あかるい きがします。
「なんだろう…?」
目を覚ましたハリネズミくんが何を見つけたかというのは、内緒です。
内緒にするほどのビックリではありませんがね。
どうしても知りたいって人には、最終ページちょっと前のページを開いた我が娘の発言を。
「けっ…剣山!」
針と言ってもいろいろありまして。