モーツァルト6歳、宮本武蔵13歳、マリー・アントワネット14歳、松下幸之助23歳、ナポレオン35歳、コロンブス41歳、葛飾北斎71歳。いつやってくるかわからない、人生の転機。
(「BOOK」データベースより)
この地球の、歴史上の人物が偉業を成し遂げたのはいったいいくつの時だったの?という、単純だけど、なかなかに興味深い疑問。
純粋な好奇心で読んでも楽しいし、歴史上の人物が出てくるから、子供の社会科参考資料としても役立つ…かもしれない。
この本ね、表紙絵はモーツァルトなんですが、背表紙の近藤勇がイカしてますね~。ちなみに近藤勇29歳。新鮮組局長になった年。
新鮮組きゅんきゅんのウチの娘に教えてやらねば。
中もイラストたっぷりなので、サクサク読めて「へー」「ふーん」「ほーっ!」と楽しめます。
大人からすれば『こんなに小さい内からこんなことしちゃうの!』の「へー」
例えば表紙絵のモーツァルトは6歳当時、御前演奏会でピアノを披露しマリー・アントワネットにでプロポーズしたと。早熟なんだからもうっ。
エジソンが実験を始めたのは10歳だそうです。ああ、ちなみにエジソンは小学校中退してます。その場合、最終学歴は幼稚園になるの?
自分と同年代のヒトがどんなことやったのか、というのも気になる「ふーん」
ジョン・F・ケネディがアメリカ大統領になったのは43歳。
伊藤博文が内閣総理大臣になったのは44歳。
彼等に比べて私って…私って…。
あ、私 さくらと全く同い年46歳の人が何したのかと言えば、豊臣秀吉が“黄金の茶室”を作ったのが、今の私と同じ46歳よ!
オー!ジャパニーズ、オリエンタール!
そして『こんなお年寄りがこんなことを』の「ほーっ!」
素晴しいのはプロスキーヤーの三浦敬三さんね(三浦雄一郎のお父さん)なんと99歳でモンブランのスキー滑降成功。
この方は100歳になってもアメリカのスノーバードってところを滑走してるそうです。
それに対して何だかなぁなのは、トルストイが妻とケンカして家出したのは82歳。
おっ、おっ、おじーちゃーん!
この本は、イラストも多いしわかりやすいし、子供が読んでも充分楽しめる一冊だとは思うのですよ。
でもね。パラパラッと読んで「へー」「ふーん」「ほーっ!」で、多分そのまま部屋の片隅に転がしたままになると思います。
しかしながら。世のお父さんお母さんよ。
この本が真価を発揮するのは、転がされて時間が経過した、その先だ。
「そのときあの人はいくつ?―何歳でも歴史はつくれる」を一度読んで、『へー、アインシュタインが相対性理論を発表したのは26歳の時なのか、ふーん』って思って、きっとすぐに忘れる。
忘れても良いよ。忘れるもんだし。
だけど、その先いつか“アインシュタイン”の名前を聞いた時に『あれそういえば』って思い出すかもしれない。思い出さないかもしれない。気になって読み返すかもしれない。読み返さないかもしれない。
そういう、知識のタイムカプセルみたいなのが家にあるのって、素敵じゃない?
という訳で「そのときあの人はいくつ?―何歳でも歴史はつくれる」は、図書館で借りて読むのではなく、購入してご家庭に置いておくことをおすすめいたします。
うーん何だか今日の ほんのむし の〆言葉は、ちょっと宣伝調子だねぇ。よもや私、池上彰センセイの回し者?!