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川上恵,鈴木靖将「遣唐使物語まなり」

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2004年の秋、中国西安で、ふしぎな石がみつかりました。
そこには「井真成」というはじめて耳にする名前と、「倭国」ではなく「日本」という国号が彫られていました。
この墓誌発見のニュースは日本でも大きな話題を呼びました。
この本は、井真成をはじめ多くの遣唐使の偉業を讃えるために、「まなり」を主人公にした歴史読み物絵本です。
(絵本ナビより引用)

娘の教科書に「遣唐使」の項目がなかったらこの絵本を読むことは決してなかっただろうな。
遣唐使といったら小野妹子?いえいえ小野妹子は遣隋使の方でした。こういう細かい箇所で無学がバレる。

この絵本は日本人留学生として唐に渡りながらも、病気により帰国がかなわず唐で客死した井 真成を中心にして、遣唐使について描いた絵本です。
絵本というより、絵が多い物語系。小さい子にはちょっと難しいかも。
いや、私にも十分難しいぞw

遣唐使と言えば、百人一首にも含まれている阿倍仲麻呂ならば私でも知っている。

「天の原/ふりさけ見れば/春日なる/三笠の山に/いでし月かも」

これは我が家のトイレに貼ってある百人一首より引用。国語のテストで出るんだって~。

阿倍仲麻呂は日本への帰国が許されておらず、50歳(昔ではもうすっかりおじいちゃん)をすぎてようやっと帰国する事が許されたのに、船が難破して帰国を果たせず。
最期は唐で亡くなりました。
この絵本の主人公「まなり」も、唐に渡る時の船が嵐にあっています。
昔のことだから行くも帰るも、航海技術の発達していない船では命がけ。
本の記述によれば、日本(倭国)と新羅の戦争の影響により、危険な東シナ海航路を使用しなければならなかったために、さらに航海が厳しいものになっていたらしいですよ。
船が沈み、お亡くなりになった方も沢山いたそうです・・・。

無事に行って、無事に帰ってきた遣唐使であっても、唐に滞在していた期間は早くて10年、下手したら20年以上!
命の危険も覚悟、長期間の旅も覚悟・・・なにかと思ったら、そうだ!宇宙戦艦ヤマトだ!
なんたって宇宙戦艦ヤマトの旅は往復29万6千光年。いやしかし帰還までの期間は1年か。

宇宙戦艦ヤマトが欲しいのは放射線除去装置のコスモクリーナーD。
(これ福島にあげたいと思ったのは私だけではない筈)
遣唐使が欲しいのは中国の知識と情報。

目的や時代、なおかつ史実とフィクションという大きな違いはあれど、
「まなり」と古代進の想いや覚悟に、共通項を感じます。

宇宙戦艦ヤマトのテーマソング

地球を救う/使命を帯びて
戦う男/燃えるロマン

誰かがこれを/やらねばならぬ
期待の人が/俺たちならば

これ、だよ、これ。
井真成も古代進も、同じ思いで故郷をあとにしたのだよ。漢だねえ。

(おまけ)
まなりくんは大阪府藤井寺市の公式キャラらしいです。
ゆ、ゆるキャラ・・・?

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