あなたの知らない本当は怖い花言葉
月下美人の花言葉――「危険な快楽」。
美しい花には、美しい花言葉がたくさんありますが、
実はこの世には、ゾッとするような”怖い”花言葉も存在します。本書では、そんな怖い花言葉を108個、集めました。
怖い花言葉に、妖しくも美麗な写真と逸話を添えて、あなたにお届けします。美しい花が持つ、怖い花言葉の数々にご注目ください。
(新紀元社 内容紹介より)
こわーい、怖い。
そして、美しい。
花言葉っていったい、いつ頃から付けられ始めたんでしょうね?
——とウィキ先生に聞いてみたら、どうやら19世紀のヨーロッパで使われ始めたらしいです。
1819年出版のシャルロット・ド・ラトゥール編『Le Langage des Fleurs』が、世界初の花言葉辞典であると、ウィキ先生は申しております。
例えばバラは“愛情”
例えばユリは“威厳”
例えばオリーブは“平和”
まーねー、上記の花言葉が付いている花なんて、そりゃすっげえバチーン!とドカーン!とした、紅白歌合戦トリとか大トリとかのレベルですよね。
オリーブの花って見たことがないですけど。
手品の定番曲『オリーブの首飾り』を聴くと、オリーブの実で作られた坊さんの数珠のようなイメージがチラと湧きますけど。
そんな美しくも神々しい花言葉なら、花としても付けられて嬉しいもんでしょう。
でも、何故だかどうしてだか、花としては不本意な“怖い”花言葉を付けられている花もある。
そんな哀れな花々108本を、この本がご紹介。
フキノトウ-Sweet coltsfoot/Giant butterbur-
花言葉「処罰は行なわなければならない」
クロユリ-Kamchatka lily-
花言葉「呪い」
アイビー-Ivy-
花言葉「死んでも離れない」
スイレン-Water lily/Nymphaea-
花言葉「滅亡」
クワ-Mulberry-
花言葉「ともに死のう」
これら花々が、果たして上記の花言葉を冠されて、喜んでいるかどうかは、はなはだ不明。
ちなみにこの「あなたの知らない美しく怖い花言葉」には、著者名がございません。
序文は池上良太さんって方が書いていますが、出版社・編でございます。
掲載されている花の写真も、いずれも有償の写真素材サイトから引っ張ってきた模様。
手間は、ない。金は、かかる。つまり、そういうこと?
バターカップ-Buttercup-
花言葉「富への欲望」
紹介されている108個の花言葉は、皆それぞれに怖くって面白いものではありますが、いかんせん草花に詳しくない私からすると、知らない花の花言葉は興味が半減してしまうのは已む無しところ。
ニコチアナ「わたしは孤独が好き」とかロベリア「悪意」とか、そもそもの花を知らないのー。
園芸に興味があるお方であれば、私よりもさらにお楽しみ頂けることでありましょう。
とはいえ、花の名は知らなくても、それぞれに皆美しい。
序文の池上良太さんのおっしゃるとおり、気の向くままにページを開いて「きゃー」とか「怖ぇ~」とか「素敵…」とか、花々の美しさを堪能しながら気軽に読むのが宜しいかと存じます。
ちなみに。
私の部屋でこの本をパラパラめくっていた我が娘17歳のヒトコト。
「無関心って、怖い~?」
カラシナ-Brown mustard-
花言葉「無関心」
マザー・テレサは「愛の反対は無関心です」と言っていたけれどねえ。
我が娘17歳。
まだ、無関心の怖さを知らず。