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浅倉卓弥「四日間の奇蹟」

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第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作として、「描写力抜群、正統派の魅力」「新人離れしたうまさが光る!」「張り巡らされた伏線がラストで感動へと結実する」「ここ十年の新人賞ベスト1」と絶賛された感涙のベストセラーを待望の文庫化。脳に障害を負った少女とピアニストの道を閉ざされた青年が山奥の診療所で遭遇する不思議な出来事を、最高の筆致で描く癒しと再生のファンタジー。
(「BOOK」データベースより)

この小説の中で、ベートーヴェンの「月光」という曲が重要な要素になるのですが、

「月光」がわからなかった私に音楽の素養は1ミリグラムすらありませんですとも。

YouTubeで検索して、問題の月光第3楽章を視聴してみるも、やっぱりわからないものはわからないの~。

子供の頃にピアノを習っていた筈のわたし、いまでは「ピアニッシモ」も「スタッカート」も意味がわからないわ~(謙遜じゃなくて本当にわかってない)

さて「四日間の奇蹟」

えーと、これ「このミス大賞」ですよね?

この中にミステリ要素を見出せないわたしは、書評ブログを書いてちゃいけないド素人という事なのかしら。

いやもちろんド素人なんですけれども。

この小説に出てくる登場人物は、皆さん善人揃い。

ピアニスト生命を絶たれても、その原因となった少女の面倒をみている敬輔。(しかも健康な若者なのに、15歳の娘の着替えにも欲情しない聖人!)

不妊で婚家を追い出されても、恨むことなく前向きに奉仕的な勤労をし、しまいには少女の身代わりなっていろいろスッタモンダあったあげくに死亡する真理子。

植物人間の妻の看病をしながら医師の激務をこなす倉野。

父親の看病をしながらやっぱり看護師の激務をこなす未来。

その他もろもろ、思い出話に出てくる程度の端役に至るまで、この小説の登場人物には悪者が全く出てこない。

あまりにも素晴らしい人格者ばかりなので、もしかしてこの集合体が奇跡?!

もしかしてこれこそがミステリ?!

読んで楽しかったので、別に小説として文句があるという訳ではないのですが、ごめんなさいこの本のミステリ要素がわかる方がいらしたら教えてください。素直に聞くから。

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