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堂場瞬一「8年」

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オリンピックで華々しい活躍をし、当然プロ入りを期待されたが、ある理由から野球を捨ててしまった投手・藤原雄大。8年後、30歳を過ぎた彼は、突然、ニューヨークのメジャー球団に入団する。あの男ともう一度対戦したい!その悲願のためだけに…。一度は諦めた夢を実現するため、チャレンジする男の生き様を描くスポーツ小説の白眉。第13回小説すばる新人賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)

野球に全く興味の無い私、さらにはスポーツ全般についてもかなり興味ないインドアまっしぐらの私ですが、堂場瞬一のスポーツものだけは楽しく読めます。
ついでに言うと、警察もの小説もあんまり好きではないのですが、やっぱり堂場瞬一の小説だけは好きです。

堂場瞬一がスポーツもの小説を書くと、何故だか自分も擬似アスリートちっくな高揚感を感じたりするのです。
熱いぜ。ベタなまでに、熱い。

この「8年」は、小説すばる新人賞の受賞作ということで、つまりはデビュー作なのかしら。
熱さとベタさが100%、全力投球で入ってます。
主人公は成功、夢は叶い、悪役は排除される。
おとぎ話のようにスカッとさわやか、気持ちいーい読後感です。

で、この小説の“悪役”として出てくる西山オーナーなんですが、
ホリエモンを連想?されるIT系の起業家。あまりにも我侭ワンマン社長として描かれ、ラストには笑いものにされるような終わり方をしているので、そのカリカチュアライズされた類型化にはちょっと不満。
別にホリエモンは、好きでも嫌いでもないですが。

アスリート=善、非アスリート=悪
となると、非アスリートのインドア代表選手の私としては肩身が狭いのよ。

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