モーリス・ルブラン「カリオストロ伯爵夫人」

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デティーグ男爵の娘クラリスを愛する青年ラウールは男爵と対立するカリオストロ伯爵夫人の危機を救ったことから莫大な宝石のありかをめぐる抗争に巻きこまれる。天性の美貌と才智を持つ伯爵夫人とは何者か?クラリスへの思慕を胸に秘めながらラウールこと若き日のアルセーヌ・ルパンが中世の修道院の財宝の謎をめぐって妖婦と血戦をくりひろげる。
(「BOOK」データベースより)

カリオストロ、と言えば、カリオストロの城。

花嫁姿のクラリスがルパンの首に抱きついて、五右衛門は「可憐だ…」とつぶやき、不二子ちゃんは迷彩柄のジャンプスーツで(カッチョええ)手りゅう弾を投げる…ってイメージが、多くの人に沸き起こると思います。少なくとも私は。

しかしそこに登場するカリオストロ伯爵が、宮崎駿の創作人物だと思ってた方はいらっしゃいませんか?いや私なんだけど。

実はカリオストロ伯爵、ルパン三世のおじいちゃんのアルセーヌ・ルパンの登場人物なんですよ。しかも本当に実在していた人物らしいんですよ。

へーっ!知らなかったよー!

いや、私だけかもしれませんけどね。

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カリオストロ!全ヨーロッパの耳目をそばだて、ルイ十六世治下のフランス宮廷を震撼せしめた怪異なる人物!女王の首飾り、ド・ローアン枢機卿、マリー・アントワネット……謎につつまれたその生涯には、波乱万丈のエピソードにことかかない。
天賦の陰謀の才と、なみはずれて人を支配する力をもち、しかもその生涯については、いまだに不可解な部分の残る、奇怪な謎の人物。

とはいえ、この「カリオストロ伯爵夫人」にはカリオストロ伯爵さまは登場いたしません。登場するのはその奥方。うるわしき美貌と色香を持つ女性でございます。

で、彼女に相対するは、かのアルセーヌ・ルパン。しかしこの時点では彼は大泥棒のアルセーヌ・ルパンではなく、ラウール・ダンドロジーという名前です。泥棒でもないの。普通の…いや普通よりちょっとチャラい青年。

恋人のクラリス(!)の私室に忍び込もうとしたり(盗んだのは物じゃありません、貴方の貞操です!)カリオストロ伯爵夫人と出会ってからはクラリスを捨てて伯爵夫人の元に走ったり。

チャラい!チャラいよこいつ~っ!チャラいどころじゃないよクズ男だよこいつ!

そしてそのとき、はじめてラウールは、クラリス・デティークのこと、まえの日の朝の甘美な数刻のことをまざまざと思いうかべ、いささかの良心の呵責を感じたが、たちまちそんなものは追い払ってしまった。ラウールの年ごろには、そのような忘却忘恩や感情の矛盾頓着は、容易につじつまをあわせることができるのである。

ねー?クズでしょぉー?

しかしながらカリオストロ伯爵夫人、単におキレイな女性というだけではありません。
中世から隠され続けたとある財宝を狙う女泥棒なのです。

泥棒未満のチャラ男ラウール(ルパン)が女泥棒のカリオストロ伯爵夫人と出逢い、たちまち恋に堕ちながらも財宝の在りかをめぐって敵対し、騙したり騙されたり裏切ったり裏切られたり、恋と色と欲が入り混じった丁々発止のやりとりを繰り広げることになります。

いや、これかなり情熱的よ。互いの恋情と財宝の謎解き具合によって、クルクル変わる2人の間柄。あちらが惚れればこちらは冷めて、こちらが燃え上がればあちらは褪せて。

さすがフランス。ジュテームモナムール。

ラウールのからだは彼女の衣装にふれていた。すこしでも手をのばせば、彼女の手をにぎりしめ、そのかぐわしい肉体にキスすることができる。彼女こそ情熱であり、欲望であり、官能の快楽であり、女性のなやましい神秘なのであった。そして、またもや、クラリス・デティークの思い出はかききえた。

ジュブナイルとは思えないくらい情熱的です。しかしクラリス…。チャラ男ラウールめ…。

で、最終的にどうなったのかをお伝えしちゃいますと、最後にはラウール君は伯爵夫人に打ち勝ち、クラリスちゃんと結婚いたします。

そして可愛い息子が生まれ…だがしかし、クラリスはこの世を去り(クラリス!)息子はとある謎の人物(伯爵夫人とは言わないが)に誘拐されて姿を消し、それをきっかけにしてラウール青年は怪盗アルセーヌ・ルパンへの道を歩んでいくことになります。

なので、ここからがアルセーヌ・ルパンの冒険譚の始まりになっていくのですが…実は私、アルセーヌ・ルパンのシリーズって読んだことないんですよね。この「カリオストロ伯爵夫人」が初見なんです。

どうしようか。シリーズ今から読み始めるか。

息子との再会が予感されていたり、カリオストロ伯爵夫人との再対決も予感されていますが、今からルパンシリーズに手を出すと深い・深い沼の底にハマっていきそうで、それが今一番の悩みどころ。

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レビュアー: さくら
さくら
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