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加門七海,軽部武宏「ちょうつがい きいきい」

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部屋の扉を開けると、きいきいと音がする。よく見ると、なんとそこにはおばけがはさまっていて、痛い痛いとさけんでいるではないか。耳をすますと、あっちからもこっちからも、きいきいきい…さあ大変だ! 加門七海と軽部武宏が奏でる鳴り止まない恐怖。
(絵本ナビより)

 

当代の人気作家5人と絵本作家がタッグを組んで、子ども向けの「怖い」絵本に挑戦する「怪談えほん」シリーズ。

この絵本を読んで。
 

さくらの教訓
「道路を渡るときには注意して、左右を見てから渡ろうね!」

 

旦那の教訓
「ちょうつがいがきいきいしたら、クレ556を注そうね!」

 

読む人により違う感想が聞こえるのが書評の醍醐味なるかな。
 

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「ちょうつがい きいきい」で怖いのって、オバケよりも人間の方ですよ。
オバケは蝶番にはさまってきいきい鳴いているだけなので、無害っちゃ無害です。てか、むしろ可哀想。痛そうだし。
 

対して、男の子のまわりにいる通行人やらの「普通」の人々は。
 

喪服姿の母子、かーちゃんの手が透けてるよ。
ベビーカーを押して歩いてるママンの目が怖いよ。
トラックの運ちゃんの顔、既に人面じゃなくなってるよ。
 

梅図かずおホラー漫画ちっくな、怖いようなユーモラスなようなでもやっぱり怖い系の絵で、ページをめくるごとに男の子のパニック度合いと怖さを加速していきます。
どんどんスピードを上げて男の子が、最終的にどうなったのかというと・・・
うえーん。メソメソメソ。バツっと切られて結末を明記していないのが、暗示的で怖さアップです。
描くんだったら最後まで描いてよう。でもやっぱり描かなくて良いよう。でもどうなっちゃたんだ男の子はよう。言わなくて良いよう。
 

読む人に結末をゆだねるというのなら、そうかい、じゃあさくらが結末をつけてやろうじゃないか。
 

ぼくは たくさんのくるまを とおりぬけて
くれ556をかって いえにかえりました

くれ556をかけると おばけは とけてなくなりました
 

はい皆さん。「ちょうつがい きいきい」の最終ページ、これに差し替えね。
見ないふりならそれも良し。万時解決オールオッケー。交通安全。サビにはcrc556。地には平和をそして慈しみを。ラブアンドピース。

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