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冨田伊織「透明標本」

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特殊な薬品につけることで「筋肉を透明化し、軟骨を青く、硬骨を赤く染色する」という、骨格研究。壊れそうなほどか細い骨でも、生物が生きていたときの位置のまま、立体的にその骨格を観察できる。
(「BOOK」データベースより)

骨って、綺麗…(うっとり)
 

知人への手土産とか、プレゼントとして、写真集を贈るときがあります。
「透明標本」も、その中のひとつ。
アート系がお好きな方へのプレゼントとしてはグッドチョイスな一冊です。
 

骨格に色をつける透明骨格標本というの自体は、もともとは海洋生物学の研究では一般的に使われていた手法だそうです…って、これはネットで調べた後付けポンの知識。
私が「透明標本」を手に取ったのは、純粋に、美しかったからです。
生物に興味がなくても、学問に興味がなくても、この透明骨格標本は、ただただ美しい。

なぜ骨とは、これほど魅力的なのでしょう?
命の尊さと、死の尊厳を連想させるから?精巧に設計された建築物のように、緻密で繊細だから?
何より骨には、生物の進化の歴史が克明に刻まれているからではないでしょうか。
何億年という、気が遠くなるほどの時間をかけて無駄なものをそぎ落とし、その生物が生きるために最も効率よく、機能的な形へと洗練させていった結果完成した、究極の造形美なのです。

・・・(中略)・・・

透明標本は、見えないものを見せてくれる、新世界の扉なのです。
([新世界]透明標本~New World Transparent Specimen~「In Closing なぜ透明な世界に惹かれるのか」より)

完全に透明になるほどまでの美しい標本を作るのには結構時間がかかるらしく、あまり大きな個体の生物の標本は作れないようです。
だからなのかしら?「透明標本」に登場する生物の殆どが哺乳類以外ですね。魚とか、カエルとか、蛇とかね。

無理は承知で希望を言わせて頂ければ、人間の透明標本が見てみたいもんだなあ!とつい思ってしまいます。「人体の不思議展」が出来るんだったら透明標本も、いけんじゃね?どうやら技術的には可能みたいだし。諸処に問題あるところは重々承知いたしておりますが…

だって、骨、綺麗なんですもの。

だけど初めてのデートで、彼女への手土産に「透明標本」をお渡ししようと目論んでいるダンスィがいたら、ちょっとご忠告。
彼女が爬虫類とか両生類が苦手じゃないかどうかくらいは、事前にお調べあそばせ。
あなたが好きなものが、彼女も好きだとは限らない。婚約指輪もフラッシュモブも、サプライズは諸刃の剣だとお忘れなく☆

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