ディック・ブルーナ「うさこちゃんときゃらめる」

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うさこちゃんは、お母さんと買い物に行きました。そして、誰も見ていないときに、
お店のきゃらめるをこっそりポケットに入れてしまったのです!うさこちゃん、どうするのでしょう。
(福音館書店 内容紹介より)

昨日の「ちいさなうさこちゃん」に引き続き、うさこちゃん=ミッフィー絵本シリーズの一冊。

なにも「うさこちゃん」を延々と続けるつもりじゃありません。しかしながら、シリーズの中でもこの本を外しては「うさこちゃん」を語れない、衝撃の一冊です。

それから、うさこちゃんは、とても、
とても わるいことをしました。
だれも みていないとき、きゃらめるを
こっそり ぽけっとに いれたのです

「うさこちゃん」シリーズには、子供心にも『ええっ?!』読んでドン引きするような絵本がいくつかあります。
おばあちゃんが死んでお葬式に行き、棺桶に入ったおばあちゃんのデスマスクがページいっぱいに描かれるとか。おばあちゃん死んだ本なんて、表紙が「墓」ですからね。あからさまっすね。
個人的には「うさこちゃんひこうきにのる」で、叔父さんの小型飛行艇に乗せてもらうことになった時のおかあさんの台詞「ヘルメットつけていきなさい」が衝撃でしけどね。この母、おおらかに過ぎる。

「うさこちゃんときゃらめる」も、衝撃の一冊。
うさこちゃんがやってるの、万引きですから。

出来心でお店のキャラメルを盗ってしまった(しかも結構がっつり大量に盗ってるんだこれが)うさこちゃん。罪悪感で一晩眠れず、お母さんに前日の所業を打ち明けました。

まあ、うさこちゃん、あなた
なんて わるいことをしたの!と、
ふわかあさんは いいました。いますぐ
おみせに かえしに いきましょう。

娘がパタパタ飛行機に乗る際でも動じない母ですが、さすがに窃盗は許さないな。
うさこちゃんの顔にも涙がぽろり。

それでも、うさこちゃんはお母さんと一緒にお店に謝りに行くのですよ。
お母さんも一緒についてきてくれるのですよ。
あー、この道の足の重さよ。慣れた道を歩くのが辛い気持ちは、わかるなあ。

「うさこちゃんときゃらめる」の中で、ディック・ブルーナがうさこちゃんに何かを語りかけることはありません。
『許してくれて良かったね!』『万引きダメだよ!』も、無し。
お店の人も登場してこないので、キャラメルを返したうさこちゃんにお店の人が何と言ったのかもわかりません。

ただ淡々と、うさこちゃんが万引きをして、一晩眠れなくなって、翌日キャラメルを返すまでの顛末を、客観的に描いているのみです。

そうすることで、読んだ子供に、どんな気持ちを残すのか。
「だいすきなおばあちゃん」も然り「うさこちゃんときゃらめる」も然り、ディック・ブルーナは良いも悪いもなく淡々と事実を描くことで、読む子供それぞれに何かを残したいと思ったんじゃないかな、と。
何がっつーのは、それぞれなんですけど。
残らないっつー可能性も、ありますけど。

とりあえず、これから我が子に「うさこちゃん」シリーズを読み聞かせようと考えているお母さんに一言。
タイトルと表紙絵だけで、騙されちゃいけないよ。
寝る前の読み聞かせにと選んだら、夜半にドスンと衝撃が走るからな。

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レビュアー: さくら
さくら
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