おおたとしまさ「中学受験という選択」

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スポーツに打ち込むのは「素晴らしい」のに、なぜ勉強に打ち込むのは「かわいそう」なのか?中学受験、そして中高一貫校での教育は、子どもを大きく成長させる機会。塾・学校選びから、正しい併願戦略、試験に成功するための心構えまで、この一冊で中学受験の「すべて」がわかる。
(「BOOK」データベースより)

jyuken

この本が気になる人というのは、子供の中学受験を検討している親か、もしくは今現在、中学受験勉強の真っ只中にいる子供の親だと思われます。
私もそうでした。
この本を初めて読んだのは、娘が小学生の時。まさに中学受験の準備で心中ブリザードが吹き荒れている際に読み漁った中学受験関連文書のうちのひとつでした。

当時は中学受験に関する書物を、ほんっとーに沢山読んだ。読みまくりました。
「これって正しいのかな?」「小学生のうちから受験勉強なんてさせていいのかな?」「子供を追い詰めていないのかな?」
自分のチョイスに確信を持てないから、指針となるものが欲しくなるんだよねえ。
でも、どんなに色んな本を読んでも、波立っている気持ちはおさまりませんでした。

嵐のただなかにいると、わからないんだよねえ。
読んでも読んでも活字が素通りしていくばかりで、書物の中に書かれている言葉は胸の中に入って行かなかった。

我が娘が中学受験を終え、某私立中高一貫校に進学してから丸2年。
久しぶりに、この「中学受験という選択」を再読し、やっと作者の言葉を咀嚼できたような気がします。

おおたとしまさ氏が言いたい事の少なくともひとつは、受験を必要とする中学校が“学歴至上主義”のために存在しているのではないという事。
ついつい偏差値という数値を評価対象としたり、偏差値が上がった下がったに振り回されてしまいがちだけど、それは違うよ、と。

じゃあ何のために中学受験をするの?

それは“家族で山に登る”ために。

『中学受験は親の受験』とも言われますが、主役はもちろん受験をする子供なので、親の受験と言う言い方は正しくはありません。
でも、子供だけではやっていけないのも、中学受験の特殊なところ。
当人の意志が大きく反映される高校受験や大学受験とは大きく異なり、親がかかわる要所が多いのが中学受験。
てことは、否応無しに子供と親が、がっつりタッグを組んで挑むプロジェクトになるんです。

家族全員で同じ山を見て、山頂に向かって、滑ったり転んだりして泣いて笑った、あの濃密な時間。
どんな山に登ったとしても、歩いた時間と道のりは、きっと子供の心に残る。
頂に昇る朝日を見た思い出は、きっと心の糧になる。

今現在、さくらの娘が自分の中学校生活を楽しんでいるから、そう言えるのかもしれません。
2年という月日が流れて、記憶を美化している面も少なからずあるのだとは思う。
でもね。でも、無駄だったことは何一つなかったと、今になって思えます。
娘は偉かったなあ、よく頑張ったなあと、今になってそう振り返れることが、ありがたいと思います。

さくらの親バカさ加減炸裂はほどほどにして(全日本親バカ選手権があったら、さくらはおそらく関東地区ぶっちぎりで勝ち残り)この本の『おわりに』の文章を、まとめ代わりに引用。

中学受験にのぞむ小学生はみんな、自分の努力で未来を切り拓こうとしている。
「はじめに」で触れたように、小学生時代のイチロー選手が友だちと遊びたいのを我慢してバットを握ったのと同じくらいの気合いで、彼らは鉛筆を握っている。
彼らはみんなイチローと同じくらいすごい小学生なのだ。
「この努力が報われないかもしれない」という恐怖に打ち勝つために、さらに努力を重ね、「絶対にこの努力が報われるんだ」と自分を信じられるまでに成長する。
その成長こそが、合格という結果よりも、価値あることなのだ。
(「中学受験という選択~おわりに~」より)

今は2016年4月。桜咲く春。
中学受験という嵐をくぐり抜けた子供たちが、真新しい制服に身を包んで、それぞれの中学校の門をくぐります。
もし、このブログを読んでいる人の中に、その子供たちのお父さん&お母さんがいたら、そのお父さんお母さんに向けてさくらからのメッセージ。

だいじょぶ。あなたの子供は、入学した学校をぜったいに好きになる。
その学校が第一希望だったにしても、第二、第三希望だったにしても。
自分たちの来た道が、一番ベストな道だったと、数年後にきっと判る。
私がそうだったように。

中学校ご入学、おめでとうございます。

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レビュアー: さくら
さくら
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