小池真理子「墓地を見おろす家」

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新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。ただ一つ、そこが広大な墓地に囲まれていたことを除けば…。やがて、次々と不吉な出来事に襲われ始めた一家がついにむかえた、最悪の事態とは…。復刊が長く待ち望まれた、衝撃と戦慄の名作モダン・ホラー。
(「BOOK」データベースより)

boti

前回の「残穢」は、曰く付きのマンションにうっかり引っ越しちゃったおかげで遭遇する恐怖体験の話。
小説だけでなく映画でも、こう言っちゃ何だがよくありがちな設定だな。
引越し先が実は“事故物件”だったとか、曰く付きの土地だったとか。引越しあるある。ドラマ化されてもサカイ引越センターがスポンサーにはなれない話。

とはいえ、私 さくらの実家は第二次世界大戦時の、東京大空襲のド真ん中に位置する地域にありまして。
父は、そういう系オカルト話を聞く度に言ってます。

「じゃあ、オレん家は周囲一帯がぜーんぶ事故物件だよ!この家の下に何人埋まってるかわかりゃしねーよ!」

てな理由により、私自身も“曰く付き土地ネタ”は眉唾モンで考えてます。はい。

しかしながら。
その私でも。
この「墓地を見おろす家」は、マジ、怖い。

「墓地を見おろす家」は、私 さくらが覚えている限り、唯一「捨てた」本です。

日頃、さくらは本を捨てることって無いんですよ。いらなくなった本は、ある程度たまったら古本屋にまとめて送っちゃうので。
(ちなみに私はBOOK OFFではなくもったいない本舗派です。雑誌も買取してくれるのがGoodよ)
本一冊だけを売ったり、ましてや捨てることは普段は致しません。

これが唯一。捨てた。小池真理子さんごめんなさいブチ捨てました。
だって家に置いておきたくないんだもん!

「残穢」と違って「墓地を見おろす家」は、かなり直接的ホラーです。バンバン来ます。あいつらバンバン襲い掛かります。
物陰の気配、とか、どこかで物音が、とか、そんな遠まわしなことしないの!直接来るの!ダイレクトアタックなの!
ゴキブリに例えるならば(まだリアルホラーの恐怖から冷めやらないさくら家)タンスの陰に潜むゴキブリが「残穢」
そして「墓地を見おろす家」は、羽広げてこっちに飛んでくるゴキブリ。きゃーーーー!

しかも引っ越してきた住人を逃がさない。何としてでも。出て行かせぬように、新たな引越し先に手をまわしてでも。玄関のドアにカギかけてでも。割って出ようとしたガラスを強化ガラスに変えてでも。
一度入った店子は逃さない悪徳大屋か悪徳不動産会社か。

主人公の女性は、夫となった男性を元の妻から略奪した略奪婚の新居という経緯もあり、自殺した元妻の影にも怯える気配がありますが、
だいじょーぶ!心配しなくていーよ!だってあいつらの対象、マンションの住民全員だから!引っ越してきた人間の来し方とか業なんて気にしてないから!
良い人も悪い人も罪人も無垢な子供も住人も管理人も、このマンションに来た人はみんなナーカーマー♪公平で公正で皆殺し。救助を求めてやってきたパトカーだって焼き払う。国家権力にも屈しない、何でもありありのイケドン霊魂です。

こういう風に言うと「お笑い系オカルト」に感じられそうですが、それはさくらが怖いのをごまかす為の手段であると白状しましょう。
だって思い出すだけで怖いんだものー!
この書評を書くために「墓地を見おろす家」を読み返そうなんて思わない。図書館で借りようとも思わない。ましてやAmazonで購入なんてご冗談でしょ。

記憶を頼りにこの記事を書きながら、その記憶を早く消し去りたいさくらでありました。
あの、ガラス窓にペタペタとついていく手形の記憶を、ダスキンおそうじサービスで拭き取りをお願いできるのであれば今すぐにでも電話をしよう。

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レビュアー: さくら
さくら
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