坂木司「ホリデー・イン」

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それぞれの夜。それぞれの朝。人気『ホリデー』シリーズから初のスピンアウト短編集。扉を開けて、彼らは出会った―。
(「BOOK」データベースより)

癒されるわー。
坂木司の小説は、雪夜が四川料理食べて汗かくみたいにデトックスだわー。

雪夜って誰よ?と思った方は、本シリーズの「ワーキング・ホリデー」および「ウィンター・ホリデー」をお読みくださいまし。

さて。「ワーキング…」では夏休み、「ウィンター…」では冬休みだったら、次は春休みかGWか、と楽しみにしていたそこの貴方。
次の休暇まではちょっとお待ちください。「ホリデー・イン」ではちょっと寄り道、ホリデーシリーズ主人公ヤマト以外に焦点をあてたサイドストーリーになっております。

「ホリデー・イン」でフォーカスを当てられるのは、以下の方々。

『大東の彼女』で、ヤマトの後輩(バカ)大東くん。
『雪夜の朝』で、クールなNo.1ホスト、雪夜さん。
『ナナの好きなくちびる』で、ホストクラブ通いのお嬢様、ナナちゃん(可愛い)
『前へ、進』で、ヤマトの愛息(心根はオカン)、進。
そしてサイドストーリーの最初と最後を飾るのが、ヤマトの旧職場ホストクラブ“ジャスミン”のママ(男だからパパ?)のジャスミンさーん!好きー!好き好きーっ!
『ジャスミンの部屋』『ジャスミンの残像』で、切なくも美しいオカマの美学が語られるのよー!素敵ー!抱いてー!いや抱かせてー!

いや、つい興奮してすいません。好きなもんで。
しかし「ホリデー・イン」の各短編は、いずれもタイトルに「ワーキング…」と「ウィンター…」の脇役登場人物の氏名が冠されているので、誰が主人公なのか分かりやすいわ。坂木さん親切だわ。二字熟語ばかりを題名にする小説家に坂木さんの爪の垢でも飲ませてやりたいわ。誰とは言わないけど、見習ってほしいわ。

自分の人生では、誰もが皆主人公。
「ホリデー・イン」の各短編の主役たちも、皆それぞれに、自分が主役の人生がございます。

各短編の中でも一番、一本ストーリー作ってもらって良かったねえという親心にかられるのが、『大東の彼女』の大東くん。
「ウィンター…」の中では大東くん、単なるバカ扱いなので。実は結構母親思いだったりマメだったりと、5ミリ位は評価グラフが伸びております。とはいえやっぱりバカだけど。

とりあえず、バイトから就職できたらいいなとは思ってる。だって今の職場は、なんかいい感じだから。まあ沖田さんみたいなのが理想だけど、オレ、あんなカッコよくないし、どうなるかね。

理想をヤマトにすげてしまう時点で、大東くんはやっぱりただのバカかと思わざるを得ない。
というより、男の目標が、低すぎる。

しかしやっぱり「ホリデー・イン」はジャスミンさんではじまりジャスミンさんで終わるでしょう!
(いえ、短編の並び順って話じゃなくてね)
主役ジャスミンの短編でなくっても、ジャスミンさんは随所に登場してそれぞれの主人公たちを優しく諭し、見守り、導いていらっしゃいます。ヨーダ?貴女はヨーダなの?

「——ねえ知ってた?ちんちんがついてたら当然、女性と愛し合わなきゃいけないらしいのよ」
ぶはっ。シャンパーニュを飲み干して彼女は笑った。
「なあに、もう」
「おかしいでしょ。でも、それでいいの。後悔しないとは言わないけど、これでいい。このまま行くの」
今にも壊れそうな、華奢なグラス。その中にすっと伸びる、きらめく道。
泡は、いつだって上を目指している。
「ちゃんと選んだ道なら、間違いなんてひとつもない。あたしは、そう信じてる」

近年えらいこと人気のマツコ・デラックスの人間的なまっとうさに心惹かれている私ですが、ジャスミンさんはあれか、マツコが痩せて美脚になった感じか。なんだそれ怖いもん無しだな!マジ惚れそうだな!
難点は、男の趣味が悪すぎることだけだな!

「ホリデー・イン」ではジャスミンさんを十分に堪能できて、至極満足。
これでシリーズ完結の気配がムンムンするのは、あえて目を逸らして見ないようにして。
進くんの春休みを、そしてゴールデンウィークを、心待ちにする次第です。待ってる。ヤマトも待ってるし、私も待ってるから。

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レビュアー: さくら
さくら
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