ジェフリー・アーチャー「百万ドルをとり返せ!」

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大物詐欺師で富豪のハーヴェイ・メトカーフの策略により、北海油田の幽霊会社の株を買わされ、合計百万ドルを巻きあげられて無一文になった四人の男たち。天才的数学教授を中心に医者、画商、貴族が専門を生かしたプランを持ちより、頭脳のかぎりを尽くして展開する絶妙華麗、痛快無比の奪回作戦。新機軸のエンターテインメントとして話題を呼ぶ“コン・ゲーム小説”の傑作。
(「BOOK」データベースより)

学生時代に面白い小説を教えてくれた友人は、生涯の宝。

初めてジェフリー・アーチャーを読んだのが、この「百万ドルをとり返せ!」でした。
高校生時分に、友人Mちゃんがおすすめしてくれた本です。

考えてみえば友人Mちゃんとも、ジェフリー・アーチャーとも30年以上のおつきあいなんですね。
友よいつまでも。ジェフリー・アーチャーよ、いつまでも。

「百万ドルをとり返せ!」が、どんな小説なのかというと。
登場人物のひとり、スティーヴン・ブラッドリー氏にご説明いただきましょう。

「われわれは株式詐欺のプロであることがわかった知能犯に金を盗まれました。われわれは株のことはよく知りませんが、みなそれぞれの分野におけるプロです。そこで、みなさん、ぼくは盗まれた金を盗み返すことを提案します。
 一ペニーも多くなく、
 一ペニーも少なくなく、 です」

…と、いう話です。
つまり、いわゆる『コンゲーム小説』なるジャンルの話ですね。
映画で言えば『スティング』
但し、『スティング』に関しては、やはり登場人物のひとりロビン・オークリー医師の感想はおもわしくない模様です。

「きみは『スティング』を見たかい?」と、ロビンが聞いた。
「いや」とスティーヴンは答えた。「映画はめったに見ないからね」
「あの連中はぼくらとは違うな。大きな作戦を一回やっただけで、しかも手に入れた金をすぐになくしちまうんだから」

「百万ドルをとり返せ!」の場合、100万ドル奪取作成は大きく4回に分けて行なわれます。
詐欺被害にあったのが4人なのでね。前述の数学者スティーヴンと、ロビン医師と、画廊オーナーのジャン=ピエール、それに貴族のサー・ジェイムズ。
それぞれの得意分野を活かした舞台設定で、素人詐欺師集団がベテラン大物詐欺師に太刀打ちしようってんですから、大変です。

それぞれの作戦がどんなものなのかってのは、言わない。
作戦の数が本当に4回なのかってのも、詳しくは言わない。
メンバーが本当に4人なのかってのも、詳しくは言えませんね~。

だって、それを言ってしまっては、面白くもなんともないじゃありませんか。
いやね、知っていても面白いですよ。30年おんなじ本を読み続けて、それでも楽しい私が言うんだから間違いない。
ネタバレしていようといまいと、作戦の度にドキドキするし、登場人物たちの台詞回しのお洒落さ加減にドキドキするし、美人モデルのアン・サマートンの美しさにもドキドキしちゃうんですから。

でもね。
やっぱり初読のときくらいは、ラストを知らずに読んだほうが良うございましょ?

ですのでね。100万ドル奪取作戦が成功するのか否か、それもお答えは出来かねるのですよ。

荷物をまとめてホテルを出た彼らは、またローガン国際空港までタクシーを走らせ、ブリティッシュ・エアウェイズのスタッフの手をわずらわせてどうにか機上の人となった。
「ちきしょう」と、スティーヴンがいった。「一ドル二十四セント取りはぐれたのが残念だ」

4人の収支決算が最終的にどうなったのかってのも、やっぱり言えません。
え?上でスティーヴンが話しているんがから、99万9,998ドル76セントは取り返せんじゃないのかって?それはね、それもね、言えないわ。

お洒落でスマートでニヤリとして、ちょっと皮肉。
ネタバレしても30年は楽しめるけれど、まあ騙されたと思って読んでみてよ。
そして、例え騙されたとしても、それは仕方がない。だってほら、コンゲーム小説ですから。

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レビュアー: さくら
さくら
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